| 3月9日午前10時より午後1時半まで、アジア太平洋資料センター(PARC)は警視庁公安部公安第1課の捜査員9名により3時間以上にわたり家宅捜索を受けました。 その結果、PARCの月刊誌『オルタ』の発送宛名シールのコピー、雑誌『ザ・パスポート』(帰国者の裁判を考える会発行)、雑誌『希望の21世紀』(希望21発行)、1999年正月の年賀状1通(現在宮城刑務所で受刑中の丸岡修さ んからの年賀状)が押収されました。 PARCは30年近くに渡って市民活動を続けており、その結果として数多くの日本の市民運動からニューズレターや機関紙が送られてきており、それらを資料の一部として集積しています。押収された冊子は、集積されていた一般にも販売されている数千点に及ぶ資料の一部であり、一般に市販されてもいるものです。年賀状も同様に数百通もある年賀状のなかの1枚であり、刑務所の中で当センター発行の「オルタ」を読んで、送ってきた挨拶にすぎません。 この家宅捜索は、昨年11月に逮捕された日本赤軍の重信房子容疑者に関わる「犯人隠避」の容疑で同日朝逮捕されたNさんの被疑事件という名目で行なわれました。NNさんは、PARC元共同代表の井上礼子さんのお連れ合いです。 アジア太平洋資料センターはその定款や活動案内に明記されている通り、環境や人権、アジアの国々の現実を伝えるためにPARC自由学校の運営、アジアの環境問題の調査やキャンペーン、ODA改革に関する政府への政策提言、雑誌『オルタ』の発行などを行なっている団体であり、その活動と日本赤軍とはいかなる関係もありません。 被疑者の連れ合いが関係した団体という理由で、その団体の事務所全体の家宅捜索が許され、しかも刊行物の購読者名簿が押収されてしまうということは弾圧の無制限な拡大です。 また、家宅捜索が入る時点ですでにテレビクルーが事務所前に並んでいました。これは、事前に警察から情報が伝えられていたということです。事務所のビルの入り口をテレビで放映し、アジア太平洋資料センターと言う団体名を流して、あたかも日本赤軍の関係団体であるかのごとき印象を植えつけられることは、雑誌購読者などを財政基盤とするPARCにとって営業妨害であり、活動妨害です。さらに同ビルの所有者が不動産屋を通じて移転を打診してくるなど、具体的な被害が発生しています。 警察側の情報がそのまま事実であるかのように垂れ流される一方で、私たち市民の側からの主張・反論はなかなかメディアに取り上げられません。家宅捜索そのものに加えて、メディア報道によってさらにダメージが拡大されていくことに、私たちは深い憤りを覚えています。 PARCのように市民の参加・協力によって活動が成り立っている団体にとって、家宅捜索を受け、また名簿を押収されるということは、その活動に甚大な被害を及ぼします。このような不当な弾圧をひとつ許してしまうことは、次にさらなる弾圧の拡大を招くことになることをも強く危惧します。 市民の権利と市民運動の自由を守り、市民運動を発展させるために、被疑事実との関係が直接ない団体への家宅捜索、直接関係がない名簿などの押収は許されないということを、強く訴えます。また、いかなる思想信条の団体であれ、自分たちの活動報告や考えを伝える機関紙などを発行する自由は市民的権利のなかに含まれ、市民運動の記録をできるだけ幅広く収録したいと考える団体がその刊行物を収録しておくことも自由の一部です。 このような弾圧が繰り返されないために、私たちは市民団体として、ここに怒りをこめて抗議を表明します。 2001年3月13日 アジア太平洋資料センター 共同代表 村井吉敬 中村尚司 事務局長 前田美穂 東京都千代田区神田小川町2-1檜ビル3階 tel.03-3291-5901 FAX03-3292-2437 |
市民団体への不当な弾圧に断固抗議します。
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