| ※背景説明※ 新聞報道で伝えられた議長の祝辞(要旨)。 悪いやつの基本的人権を守る必要はない。以前、前橋市で起きた銀行強盗で警察は犯人を射殺した。この時、マスコミなどは警察を批判したが私はそうは思わない。正当防衛が必要なときは、断固として正当防衛して、けん銃で射殺することを恐れるな。 私は警察官に自分の基本的人権を大切にしてもらいたい。と言うのは、国民の生命、身体、財産守る警察官が自分の基本的人権を守ることは、国民の基本的人権を守ることになるからだ。悪いやつとは、遠慮なく戦えばいい。 きれいごとを言う人がいるが、私は頬を打たれたら、打ち返す。普段考えている信念を語らせてもらった。 発言(県警察学校の入校式での菅野義章群馬県議会議長の祝辞)の内容が本当だとすれば、議会の長という、世界人権宣言の理念を守り、人権擁護に積極的役割を果たす責任を負っているはずの公人の発言として許容しがたく遺憾であり、重大な懸念を覚える。 「悪いやつの基本的人権を守る必要はない」という発言は、日本国憲法に規定される近代刑事司法の基本理念や人権に関する国際的な法体系の理念や規定に真っ向から反する発言で、国際的な観点からも問題となり得る。発言を聞いた警察官に影響を与える可能性があるとすれば、そのことも懸念され る。 また、「けん銃で(被疑者を)射殺することを恐れるな」という発言は、法的な手続きを経ない処刑を容認し、場合によっては助長するもので、人間の命や警察官による捜査・逮捕の適正手続の理念をどのように考えているのか疑問だ。「正当防衛」というのは、不可抗力的に認められるもので、「断固とした正当防衛」というのはあり得ない。 菅野義章議長には、発言の意図を明確にするとともに、人権擁護に積極的役割を果たす自らの責任を自覚するよう求めたい。また、発言を聞いた警察官の方々には、この発言の問題点を理解し、人権に配慮した適正な手続きに則った職務遂行を心がけて欲しい。 以上 2001年4月5日 (社)アムネスティ・インターナショナル日本 |
| 県警察学校の入校式での菅野義章群馬県議会議長の 祝辞要旨の内容に対するアムネスティ日本のコメント |