

本日、死刑確定者2名に対して死刑執行が行わたと法務省は発表しました。これまでに集められた情報から、執行されたのは浜田美輝さん(名古屋拘置所)と春田(旧姓:田本)竜也さんと考えられます。
同日午後5時、アムネスティ日本、死刑廃止議連、死刑廃止国際批准を求めるフォーラム90の合同記者会見が法曹記者クラブにおいて行われ、アムネスティは下記の通り今回の執行に強く抗議する声明を発表しました。
<アムネスティ東京事務所>
**************************
抗 議 声 明
本日、死刑確定者2名に対して死刑を執行したと、法務省は発表しました。執行されたのは名古屋拘置所の浜田美輝さん、福岡拘置所の春田(旧姓:田本)竜也さんと思われます。私たちはこの執行に対して強く抗議します。
本日の死刑執行は、これまでと同様に国会閉会中を選んで行われました。国会の場で議員からの質問を避けるためと推測されますが、死刑という人の命を奪う刑罰が適正に執行されたかどうか、議員やマスコミのチェックが必要であることは明白です。今回の執行に関しても、執行後に「二名の執行を行なった」と法務省が発表したにとどまり、氏名の公表もしておりません。法務省が死刑をひたすら厚いベールで隠し続けていることは、厳しく非難されるべきであります。
世界の過半数の国々で「死刑は野蛮な刑罰であり、その存廃に関する議論の余地はない」というのが共通認識です。アムネスティの調べ(2002年1月現在)では、死刑廃止国は111ヶ国、死刑存置国は84ヶ国となっています。昨年6月、欧州評議会(フランス、ストラスブール)は、日本と米国に対して2003年1月1日までに死刑の停止または廃止に向けての措置を講じない場合、日本のオブザーバー資格を見直すとの決議を行ないました。このような決議がなされているにもかかわらず、今回のように死刑執行に踏み切るとは、日本政府は国際社会の動向に敵対する立場を選択していると言えます。
アジアにおいても、韓国で死刑廃止法案が具体的に検討されており、金大中大統領の就任以来、死刑執行を停止しています。台湾でも2004年に死刑を廃止する予定です。同じアジアに位置する日本も率先して「人権が守られる社会」「人の命が最優先で尊重される社会」を実現していくべきです。その為にも、犯罪者といえども「生きて罪を償うことができる社会」にするため、死刑制度を廃止しなければなりません。
1993年の死刑執行再開以来、43名(本日の2名も含む)に死刑が執行されました。毎年繰り返される死刑執行に対し、私たちは抗議してきました。法務省のかたくなな姿勢はただ単に死刑制度を維持するためだけに執行を繰り返しているといわざるを得ません。日本政府・法務省は、国連規約人権委員会から厳しく指摘されているように、直ちに死刑執行を停止し、死刑確定者(現在のところ54名)の権利及び処遇を抜本的に改善し、死刑をめぐる情報を公開し、さらに死刑廃止に向けた国民的世論の形成に向けて努力することを求めます。
2002年9月18日
社団法人アムネスティ・インターナショナル日本
****************************************
川上園子
(社)アムネスティ・インターナショナル日本
〒101-0048 東京都千代田区神田司町2-7
小笠原ビル7F
TEL:03-3518-6777 FAX:03-3518-6778
E-mail:ksonoko@amnesty.or.jp
***************************************
ホームページ: http://www.amnesty.or.jp/